あっちゃん。のチャンネル

３時ごろ、玄関のチャイムが鳴りました。
はーい。

普段、来客は母が出るんだけど
今日はそろそろ仕事の時間だったので
わたしだと思って出てしまいました。

感じのよい女の人がにこにこと立っていました。
このタイプは宗教？
でも手に何も持っていません。
ご近所さんかな？

「今度○○町にお店を出すことになったんです。」

ああ、開店の案内か。何のお店かな？

「表札を作っているんですけど、最近運勢を見て欲しいと言う
依頼が多くて。」

にこにこ？

「まあ、なんてなんて。。。」

（わたしの顔をまじまじと見つめる。）

「いいお顔なんでしょう！」

ずいぶん長く生きているけど初対面の人に
いきなり顔を褒められたのは生まれて初めてだわ。

「このお顔は自然に周りに人が集まる顔です。
なんていいお顔してらっしゃるんでしょう！！」

「はぁ～そうですか。。。」
（なんて答えてよいものやら。照れるぜ。）

「手相や占いをしてもらったことはありますか？」

「いえ、ないです。」

「一度も？右手で見るんですけどね。」

自然に右手を取られてしまった。

「まあぁ～なんてかわいい手！」

あ、これはよく言われる。
この前も手がかわいいかわいいって触られまくったばかり。

「ふくよかで、本当にいい手ですね！」

「それって太ってるってことじゃあ...」

「いえいえ、違いますよ。（少々あせる？）
この感情線が大変安定していてとてもいい人生です。
お子さんは二人ですね。」

（あら、当たったわ！）

「おいくつですか？」

「高校生と中学生です。」

「まあああ～そんなに大きなお子さんが。
お子さんは．．．男の子ですね。」

「まぁ、当たりです！」
これにはちょっとビックリしたんだけど、
後々よ～く考えたら玄関に男物の靴、テニスラケット７本、キャッチボールセット。
少女の影、ゼロじゃん。

「でも。。。
この１～２年でなにか変化がありましたね。」

「ええ、去年父が亡くなりました。」

「ああ、去年ですか。
いいこと悪いことと言うのは周期的に訪れますのでね。」

「えっってことはこれから次から次へと悪いことが起こるんですか！？」
「いいえ、そんなことはありませんよ。」

そして
「お名前の画数も調べているんです。
名前と言うものはご先祖様に由来してましてね。
書いていただければ。。。」

「うーん、占いって悪いことが起こりますよ、って言われると
いい気持ちしないし、
あんまり気にしないって言うか、星占いとか血液型占いも
見ればふーんって思うんですけどそれっきりで。」

「そうですか。またよかったらこのおはがきを出してくださいね。
こういうこともやってますから。」

そしてはがきを一枚置いて帰っていきました。

帰った後でわたしは？？？？？？？？？？

今のはなんだったのかしら？？？？
何かを勧めるわけでもないし、
もしわたしが不幸とか言ったら開運の表札でも勧められたのかな？？？

よくわからないんだけど、
とりあえずわたしの運勢はいいみたいだから
よしとしておこう。

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